これは神話の語で、昔々、天下は東勝神州、西牛賀州、南赡部州、北俱芦州に分かれていました。東勝神州の傲来国には花果山という山があり、山の上には仙石という石がありました。ある日、仙石が割れて、石の中から卵が転がり出しました。この卵は風に当たると石猿に変わりました。猿の目からは金のが放たれ、四方に拝礼しました。
その猿は歩いたり走ったりでき、渇いたら山の涸れにある泉水を飲み、空腹になったら山の果を食べました。
毎日山のたちと遊んで楽しく暮らしていました。ある日、天気がとても暑くなり、猿たちは暑さを避けるために山涸れにって水浴びをしました。彼らは泉水がざばざばと流れているのを見て、その源を探すために涸れを上っていきました。
猿たちは登ったり登ったりして行き着いた先には滝がありました。滝はまるで天から降ってきたようでした。猿たちは驚いて、相談しました。「誰かが滝の中にって、泉水の源を見つけてくれて、しかも体に傷を負わなかったら、彼を王にしよう。」と三回びました。すると、石猿がぴょんと飛び出して、「私が行く、私が行く！」と大声で言いました。
石猿は目を閉じてを投げれましたが、水の中にいるじではありませんでした。目を開けて周りを見回すと、自分は鉄板橋の上に立っていることに気づきました。橋の下の水は石の間を突き抜けて逆さまに流れ出し、口を覆って外から中が見えないようにしていました。石猿は橋を渡ってみると、ここは本当に素晴らしい場所だと思いました。石椅子や石ベッドや石盆や石碗など、何でも揃っていました。
ここはまるで最近まで誰かが住んでいたようでした。自然な家で静かできれいでした。鍋や碗やお玉や盆などが整然と火鉢の上に置かれていました。真ん中には一つの石碑があり、その上には「花果山福地 水帘天」と刻まれていました。石猿は大喜びしました。急いで外へ向かって歩き出しました。すばやくから飛び出しました。
石猿が出てきて、に一つの傷もないのを見たサルたちは、驚きと喜びで彼を囲んで、中の様子を尋ねました。石猿は頬をかいたり、かゆいところをかいたりしながら、にこにこ笑ってみんなに言いました。「中には水はなくて、を安らかにするのにいいところだよ。大風が吹いても隠れる場所があるし、大雨が降っても濡れる心配はないんだ。」サルたちは聞いて、一匹一匹喜んで飛び跳ねました。
サルたちは石猿について滝をくぐって水幕にりました。中にはこんなにたくさんのいいものがあるのを見て、一匹一匹争って取り合いました。盆を持つのは盆を持ち、碗を持つのは碗を持ち、竈を占めるのは竈を占め、床を争うのは床を争いました。持ってきたり、移したりして、力尽きるまでやりました。サルたちは約束通り、石猿を王として拝みました。石猿はこの時から王位に登り、石という字を省いて、「しいサル王」と自称しました。
しいサル王は毎日サルたちと山遊びや水遊びをして、あっという間に三百五十年が過ぎました。ある日遊んでいるとき、自分もいつか死ぬのだと思って、悲しくなって涙がこぼれました。すると群れの中から通背のサルが飛び出して言いました。「大王が長生きしたければ、仏法や仙や神通力を学ばなければなりません。」
しいサル王は天涯海角まで行っても神仙を探して、長生きするを学ぼうと決心しました。次の日、サルたちが彼のために木筏を作り、野果も用意しました。そこでしいサル王は群れと別れて、一人で木筏を漕いで大海原に向かいました。
