孫悟空はここに留まる方法がないとわかって、菩提祖師に別れを告げました。そして各位師兄にも別れを告げて、口訣を唱えて筋斗雲に乗りました。一時間もしないうちに花果山水帘に戻りましたが、花果山は荒れ果てて寂しい景でした。
実は孫悟空がいなくなった後、混世魔王という者が水帘を独占して、たくさんの猿や猴子をさらっていったのです。孫悟空はこれを聞いて、歯ぎしりして足踏みしました。混世魔王の住処を聞き出して、混世魔王に復讐しようと決めました。そして筋斗雲に乗って北方に飛んで行きました。
しばらくすると、孫悟空は混世魔王の水脏の前に着きました。門前の小妖に向かってびました。「お前たちの犬屁魔王は何度も私たち猿をいじめた。今日はその魔王と勝負してやる！」小妖は窟の中に走って行って、魔王に報告しました。魔王は急いで鉄甲を着て、大刀を持って、小妖たちに囲まれて窟の門から出てきました。
孫悟空は素手で、混世魔王の大刀を奪って、彼を二つに切りました。そして、一本のを抜いて噛み砕いて吹き出しました。はたくさんの小猿に変わって、窟の中に突して、すべての妖を殺しました。そしてさらわれた小猴子たちを救い出して、水脏に火をつけました。
孫悟空はを回収して、小猴子たちに目を閉じるように言って、法を使いました。猛烈な風が吹き過ぎて、彼らは風に乗って花果山に帰りました。それから、孫悟空は小猴子たちに竹槍や木刀を作らせて、奪った大刀で武芸を教えました。まもなく、孫悟空は竹槍や木刀では戦えないと思いました。二匹の猿が彼に教えてくれました。傲来国にはきっと良い兵があると。
孫悟空は雲に乗って傲来国の上空に来ました。呪文を唱えると、すぐに空に狂風が吹き荒れて、砂や石が飛び散りました。街中の兵士や民衆は恐れて出て来られませんでした。彼はその隙に兵庫に走り込んで一本のを抜いて吹きました。すると千匹の小さなサルに変わって、乱暴に持ち去りました。悟空はもう十分だと思って、風向きを変えて花果山に帰りました。
それからというもの、花果山水幕の名声はますます高くなりました。すべての妖怪の頭目、すなわち七十二の主たちはみんな孫悟空に会いに来ました。しかし、悟空は一つのことが気にらなくて、あの大刀が軽すぎると嫌っていました。通背の老猿が悟空に教えてくれました。水幕の橋の下は、東海龍宮に直通していると。彼は龍王に会って、自分の気にる兵をもらうように言いました。
悟空はすぐに東海龍宮に来て、老龍王敖広にここへ来た目的を話しました。龍王は断ることができませんでした。エビ兵たちに三千六百斤重の九叉を持って来させました。悟空はけ取って遊んでみましたが、軽すぎると嫌いました。龍王はカニ将たちに七千二百斤重の方天画戟を持って来させました。悟空は見ても、やはり軽すぎると嫌いました。
龍王は言いました。「これより重い兵はもうありませんよ。」悟空は信じませんでした。龍王と口論し始めました。龍婆が龍王に言いました。「大禹が治水した時、海水の深さを測った神珍鉄が最近ずっとを放っています。これを彼にやってしまえばいいですよ。彼が使えるかどうかは知りませんが、追い払ってしまえばいいですよ。」龍王は聞いて悟空に言いました。「この宝は重すぎますよ。自分で取ってください！」
孫悟空は龍王と海底に来ました。龍王は手で指して言いました。「っているのがそれですよ。」悟空は神珍鉄が金を放っているのを見て、近づいて手で触りました。すると鉄の棒だとわかりました。太さは斗ほどで、二丈余りもありました。孫悟空は力を込めて持ち上げてみて言いました。「長すぎますよ、長すぎますよ。もっと短くて、もっと細くなればいいですよ。」
