冥府の閻王と龍王は次々に玉皇大帝に訴えに来て、孫悟空が龍宮と地府を大騒ぎしたことを告げました。玉皇大帝は天兵や天将を人間界に送って孫悟空を捕らえようとしました。その時、太白金星が出てきて、玉帝に一つの提案をしました。彼に適当な職を与えて、天上に閉じ込めるのはどうかと言いました。玉帝は同意しました。文曲星に詔書を書かせて、太白金星に悟空を天上に招くように命じました。
太白金星は命令に従って花果山に来て、聖旨を読み上げました。孫悟空は聞いてとても喜びました。サルたちに家を見ておくように命じて、自分は太白金星と一緒に雲に乗って霊霄殿に来ました。太白金星は玉帝に礼をして言いました。「悟空が来ました。」玉帝は尋ねました。「悟空とは誰だ？」悟空は聞いて、礼もしないし、跪拝もしないで、適当に答えました。「私がそうです。」他の神仙たちは悟空が礼儀知らずだと見てとても怒りました。
玉帝は悟空に手が出せませんでした。武曲星君の提案を聞いて、悟空に玉帝の馬を見るようにしました。この職は天上で最も小さいものでした。半月後になって悟空はやっと知りました。怒りのあまり、金箍棒を取り出して南天門から殺して出て行きました。花果山に帰って「齊天大聖」と自称しました。そして大きな旗を作って花果山に立てました。
玉帝は孫悟空がまた花果山に戻ったと聞いて、すぐに托塔李天王と三太子哪吒に兵を率いて悟空を捕まえるように命じました。思いがけないことに、先鋒の巨靈神と悟空は数回しか戦わないうちに、宣花斧は二つに折れてしまいました。哪吒は怒って髪のが逆立ちました。大声でんで、三頭六腕に変しました。六つの兵を持って悟空と戦い始めました。
悟空も負けじとして、体を一振りして、三頭六腕に変しました。三本の金箍棒を持って哪吒と長い間戦っても勝敗がつきませんでした。悟空はこっそり一本のを抜いて自分に変えて哪吒と戦わせ、本体は哪吒の後ろに回って棒で打ちました。哪吒は避けることができませんでした。左腕を打たれて痛くて反撃することもできず、振り向いて逃げ出しました。
玉帝はこれを聞いてとても怒りました。もっと多くの兵士を派遣して、また孫悟空と戦おうと準備しました。その時、太白金星がひとつの考えを出しました。「孫悟空を名ばかりの齊天大聖に封じてはどうでしょうか。何のことも彼に任せず、ただ天上に留めておけば、また人を送って戦う必要もなく、兵士も傷つけなくて済みます。」玉帝はこれを聞いてもっともだと思いました。そこで太白金星を派遣して和解をさせました。
悟空はこれを聞いてとても喜びました。太白金星ともう一度天宮に来ました。玉帝はすぐに人に蟠桃園の右側に孫悟空のために齊天大聖府を建てさせました。孫悟空はやはり猿でしたから、名声が良ければ満足で、実権があるかどうかも聞きませんでした。毎日天神たちと兄弟のように付き合って、府で飲んだり食べたり遊んだりしました。今日は東に遊びに行き、明日は西に回ったりしました。自由自在でした。
時間が経つと、玉帝は悟空が暇で困ったことをしないように、彼に蟠桃園を管理させることにしました。この桃園には前、中、後の三つの部分があり、それぞれ桃の木が千二百本ありました。前の部分の木は三千年に一度実がして、食べると仙人になれます。中の部分の木は六千年に一度実がして、食べると長生不老できます。後ろの部分の木は九千年に一度実がして、食べると日月と同じく輝き、天地と同じく寿命が長くなります。
