唐僧は見て驚いて口も閉じられなかった。悟空はから一本抜いて尖刀に変えて、虎の皮を剥いで皮に作り、腰に巻いた。そして、恭しく唐僧を馬に乗せて、師弟はまた道中へ続けた。突然口笛の音がして、六人の強盗が飛び出してきて、彼らの馬と荷を奪おうとした。
悟空は荷を置き、笑って言いました。「元々私も山の大王をしていたのだ。君たちが奪った金銀宝石を半分くれないか！」強盗たちはこれを聞いて、怒りで髪が逆立ち、刀や銃を手にして悟空の頭めがけて斬りかかりましたが、ピンピンパンパンと七八十回砍っても、悟空の髪の一本たりとも傷つけることはありませんでした。
悟空は彼らが疲れてきたのを見て、大声で言いました。「私、孫悟空が遊んでやろう！」彼は金箍棒を取り出して、一人ずつ打ちました。六人の強盗はペーストに変わりました。唐僧はこれを見て不満そうに言いました。「彼らは強盗かもしれないが、皆殺しにするほどではありません。あなたのように残酷な人が西天に取経に行くことができるのでしょうか？阿弥陀仏。」
孫悟空は他人の言葉に耐えられない格で、師匠の言葉を聞いて怒りが抑えきれず、大声で言いました。「師匠がそう言うなら、私はもう西天に取経に行かない。自分で行け！孫悟空は花果山に戻るぞ！」と言って、跳んで筋斗雲に乗り、東に飛び去りました。唐僧が顔を上げると、孫悟空の姿はもう見えませんでした。
唐僧は手持ちの荷を馬に乗せ、一本の杖を突きながら、もう一本の手で馬を引いて、ゆっくりと西へと歩きました。しばらくすると、向こうから年老いたがやってきました。彼は一着の服と花帽を手に持っています。唐僧は急いで馬を引き留め、両手を合わせて、に道を譲りました。
その年老いたは唐僧の前に来て言いました。「あなたはどこから来たのですか？なぜ山の中を一人で歩いているのですか？」唐僧は従わない悟空のことをそのに話しました。は微笑みながら言いました。「私があなたに服と花帽を贈ります。あなたの従わない弟子に着せてください！」
唐僧は苦笑いしながら言いました。「ああ、弟子はもう去ってしまったんだ。これらを持っていてもどうしようもないよね。」老婦人は笑顔で言いました。「急がないで。弟子を取り戻す手助けをするわ。ここにね、もう一つ呪文があるの。それが『箍咒（きんこくじゅう）』と呼ばれるものよ。これをしっかり心に刻んでおいて。あなたの弟子にこの服を着せて、帽子をかぶらせて。もしまた言うことを聞かない場合、その呪文を唱えると、従わざるを得なくなるわよ！」
唐僧は『箍咒』を覚え、頭を下げて老婦人に謝しました。その時、老婦人は金のに変わり、東に向かって飛び去りました。唐僧は頭を上げて見ると、実は観音菩薩であり、急いで跪いて頭を下げ、そして服と帽子を包みにしまい、路端に座って『箍咒』を読しました。
観音菩薩は祥雲に乗って、あまり遠くには行かず、東からやってきた孫悟空と出会いました。実は悟空は唐僧を離れた後、東海の龍王のところで食事をし、龍王の説得により心をれ替えていました。観音菩薩は彼に急いで唐僧のもとに戻るよう言いました。悟空は二つ返事で観音菩薩に別れを告げて、唐僧を追いかけるために出発しました。
唐僧に会うと、悟空は龍王のところでの出来事を話し、その後「師父、あなたもお腹が空いているでしょう。斎飯を作ってきましょうか」と尋ねました。唐僧は首を横に振って言いました。「いいえ、大丈夫よ。包みの中には乾パンがまだ残っているから、それを持ってきてくれ。」悟空は包みを開けると、観音菩薩からもらった服と帽子がとてもしいことに気づき、唐僧から借りました。
